どちらが絶対強者か
昨日は久しぶりに友人とひと狩り行きました。集会場は足並み揃えていて、☆4(HR2)を半分くらいclearした程度なので、HR上げをメインに未クエをこなしていきました。
黄金魚8匹とか、チャチャブー10匹とか、一人だと面倒くさいことこの上無いクエストを優先的に回していると、残り未クエ3個ぐらいのところで緊急クエスト発生。「絶対強者」、ティガレックス1匹の狩猟です。
しかし、それまでの☆4クエで友人の苦手なガノスなどにガード性能装備のナナロアで完勝し「ランスはすげー。つえー。」などと言われて天狗になっていたのでしょう。この緊急クエは
予想だにしない結果に終わります。
自分は自巻にシタタめたレウス一式に召雷剣【麒麟】を携えて、回復、回復Gも10個持ち磐石の態勢でティガに挑みました・・いや挑んだつもりでした。
支給品を足早にポーチに投げ込むと颯爽とティガの待つエリア6へ走り出します。早速ティガと対峙し相手の動向を伺うも、むしろ村クエより遅いんじゃないかと思わせるティガの干満な動きに勝手に勝機を見出していました。
(こんなに動きが遅いと感じるのは自分がティガの動きに慣れてきたことに他ならない。この試合、勝てる!)
勇敢にティガの尻尾を狙い、早々に尻尾を切り落としたとき、その思いは確信に変わりました。ティガが怒りの咆哮をあげている最中、真正面から斬りかかりに行くぐらい、その時の精神状態は昂ぶっていました。
「どちらが絶対強者だか思い知らせてやるっ」なんて
自己陶酔的な発言が深夜のミ○ドでリアルに飛び交います。
しかし怒り状態のティガは流石に早く、敏腕
(だと思っていた)ベテラン
(という名にかまけ凡庸な時間を過ごしていた)ハンターは、一瞬の判断ミスから突撃を喰らい、起き上がりを噛みつかれ、瞬く間に、実にあっさりと1オチしてしまいました。
(し、正直、これは事故でしょ。起き上がりに手痛い一撃を喰らっての即死コンボは、言わばMH界の挨拶のようなもの。どんな熟練者も避けては通れない天災と同義であり、個人のスキルに拠るものではないはず!)
ネコタクでベースキャンプに向かう中、まだそんな甘い気持ちでいること自体に未熟さを感じさせますが、そのときは未だ自称熟練ハンターの気持ちは折られてはいませんでした。
「今いくぞ!」
威勢良くリアルで声をかけ、肉を頬張りホットドリンクで体を温め極寒の地に向かう間、猟友はなんとかティガの猛攻を耐え忍んで生き残っていてくれました。(よくぞ・・)と心の中でつぶやき再度怒涛の攻勢をかけます。
しかし、猫飯で体力をこっそりドーピングしていた頃とは異なり、突撃を喰らうと体力を一気に6割ぐらいごっそり奪われてしまうことが分かった瞬間、自称熟練ハンターの態度は一変。虎の標的となった小鹿同様、哀れに逃げ惑うことしか出来なくなっていました。
(つ、強い)
なんて気持ちは既に心の中には止まらず、友人とリアルに「こえー、こえー」とギャースカ言いながら徐々に攻撃頻度は減っていきました。
それでも攻撃しないことには討伐できません。ナケナシの携帯シビレ罠を仕掛け頭を壊し、村クエの経験からすればそろそろ討伐だろう、とそう思うこと自体が油断だったとしか言い様がありません。突撃後起き上がりに再度突撃を重ねられまさかの2オチ目。
(・・・)
こうなってはガノスに睨まれたカエル、黄金魚に睨まれた黄金ダンゴしかりです。その圧倒的な戦力に心挫かれたハンターの息の根を止めることなど、この絶対強者には些細なことだったに違いないでしょう。のこのこ戦場に戻った脅えた自称熟練ハンターは遠巻きからの突撃で軽々とあお向けに倒れました。あとは背中から踏みつけるだけです。哀れなハンターは一生懸命ガードしていましたが、ティガとはまったく真逆を向いていて、空しくその強者の爪の錆びとなったのでした。2nd G を90時間以上やっていて初の自身3オチ・・・
「~智無き勇は蛮勇なり、勇無き戦士の行方は死なり」
孫子の教えかどうかは定かではありませんが昔の人の言葉は身に染みます。そんな教えを地で行く負けッぷりでありながらもベテランハンターはすっかり気を落とす訳ではなく、むしろひり付くような高揚感と焦燥感を同時に感じていました。
この絶対強者を狩れる実力が欲しい。
昨日の負けは明日勝つための糧です。絶対強者との実力差が分かったことは、むしろ自らのスキルレベルの更なる向上を促進することになるでしょう。「オラもっと強いやつと戦いてぇ」という
カカロットみたいなサイヤ人的感情と酷似しています。この絶対強者を力で屈させることが出来るのであれば、その時こそ自他共に絶対強者と認めることが出来るのではないかと、そう思い村長のもとに帰るのでした。